にこやかに登場して、子どもたちに手を振り、バルーンとボールを鮮やかに行って、最後は皿回しで子どもたちにお手伝いをお願いするー素敵なクラウンショーだ・・・でも、それができるなら(もしくはイメージできるなら)、以下の提案を行いたい。
クラウンは「困ったヒトたち」の集まりである。
彼らは、いい加減だったり、指の数以上数えられなかったり、臆病すぎたり、逆に人懐こ過ぎたりする。
日常生活の中で隣あってしまったら、まちがいなくやっかいだと感じるだろう。
でも、そんな二人を窓越しに見ている第三者にとっては、最高に愉快なショーになる。
最初のほんの少しのズレが、クラウンな人物の勘違いをどんどんエスカレートさせ、最後はとんでもない結末へと展開していく。観客はそんな驚きを待っている。
だから、クラウンには、その「ズレ」や「あらら」な部分を、あえてキャラクターに与えることが求められる。
それは、ジャグリングやパントマイム、バルーンが上手にできるかどうか、以上に大切な要素といっていい。
では、その「ズレ」をどうやってみつけて、そして演じるのか?の問いを立ててみる。
ズレ について
①「〇〇過ぎる」
ひとつの性格を○○過ぎるというワードにはめてみる。
怖がり、ではなく「怖がり過ぎる」である。
ナルシストはナルシスト過ぎるであり、
ほがらかは朗らかすぎる、となる。
(ここでは、生理現象を使わない方が分かりやすい「お腹が減っている」などがそれにあたる。)
②程度を変える
またその反応を、普通か異常まで と、程度をつけてみる。少なくとも5段階は欲しい。
- 照れるな
- 照れちゃって困っちゃう
- 照れすぎて穴に入ります!
- いやだもう!やめてー!
もう、5)が見ものである。
クラウンの場合は、3)になるのが以上に早い。(ひょっとしたらそこからスタートするのもありかもしれない)
③ジブリッシュで演じる
なんとなくイメージができたら、ジブリッシュ(めちゃくちゃ語)で表現してみるのも良い。
例)照れる→めらとこーん(意味のないジブリッシュ)
5段活用なんてどうだろうか?
- 照れるな→めらとコーン
- 照れちゃって困っちゃう→めらとコーン・こんめ♥
- 照れすぎて穴に入ります! →めらどごーん!
- と⑤は自分で考えてみて欲しい
④さまざまなシチュエーションで活用する
○○過ぎるヒトに、様々なシチュエーションを与えてみると、思わぬ反応を引き出すこともできる。
- 他人の日記が目の前にある(あなたの悪口が書かれている→あなたへの深い愛がしたためられれている)
- 深夜の自宅で不可思議な音が聞こえてくる
- 帰り道、急に家がどっちにあるか分からなくなった
- うどんにするかそばにするか悩む
- 金賞をとった表彰台でスピーチ
①~④で自分がどのようなキャラクターで、
どのようなシチュエーションだと、
より自由に演じられるか?を理解することができる。
大事なのは、○○過ぎるキャラクターが、あなたを自由に演じさせることである。
反対に「やりにくさ」を感じたときはキャラクターを変更してみることだ。
最後に、是非トライして欲しいのは…
⑤クラウンの登場シーンを考える
クラウンの初舞台。ワクワクして待っている子どもたちの前に登場する、というシーンだ。
ところが、○○過ぎるあまりに…と、なる。
果たして、○○過ぎるあまりに、このクラウンの初舞台はどうなってしまうのか!?
お分かりだろうか?これは、冒頭の素敵なショーのクラウン版だ。
取り出したバルーンやボールを鮮やかに扱うのもいいが、ナルシストや怖がりや照れ屋のクラウンだったら、どんな反応(もしくはミス)をするのだろうか?
それだけで、私は自然に笑えてしまう。
キャラクター開発は意識的に行うことで、表現の可能性を広げていくことができる。
そしてここには「ダメ出し」はなく、無限の「伸びしろ」しかない。

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