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感動は振動

心が震えるーなんて言い方をよく耳にするけど
そう、感動したときって、振動する
でも、なにが震えてるんだろう?

ココロ?ーうん
でも、ココロってどこにあるんだろうね?

頭かも?
でも、胸やお腹で感じてる気がするんだよね
フシギだ…

昨日も、そんな事があった
もうすぐ本番を迎えるクラウンの個人研修でのコーチングの場面

Nさんは一般では高齢者といわれる世代の素敵なマダム
でも、服装や言動はそんなボーダーにはあてはまらないエネルギーに満たされたお人柄
「どうしてもコレがやりたいんです!」とNさんが持ち込んだのは、モノローグ作品

台詞の合間には衣装が変化するトリックもあって、たくさんの段取りときっかけ、セリフを覚えなくてはならず、
根気のいるコーチングの予感がしたが、Nさんの熱意に動かされた「やりましょう!」

最初は3行の台詞の暗記すらままならないNさんは、自分の記憶力の足りなさに表情がくもるコトもしばしばー
動けばさらにコトバは詰まり、小道具が手からこぼれ落ちる

練習することは「できない自分」との対面の日々
相手役がいれば助け合うこともできるが、ソロではそうもいかない
ひたすら、自分の足りないトコロを見つめ続けることになる
なんとなく「これでいいや」と通り過ぎた部分は、コーチング入りの稽古でその甘さが露呈する

結局、地道な稽古を繰り返すコトでしか、解消できない
「不安」は寝つこうとした枕元でも繰り返されるーそんな夜を何日過ごしたことだろう?

ある日の稽古。
60%まちがえずに言えた台詞の後、「センセ、私、できるかも!」
そこからのNさんの快進撃が始まった
稽古の度に、台詞の間違える箇所はどんどん減り、ほぼ完ぺきに覚えきった
そんなNさんはナント、「でも、個人研修でブラッシュアップしたいんです」と、声をかけてきた

さて、どうやって、どちらの方に向かうか?
まさしく、ここからが演出(ダイレクション)するという作業だ
Nさんのこの情熱をまるごと伝えたいじゃないか・・・

それはシンプルだった「今の3倍の大きな声でやってみましょうか?」
Nさんはそのまんまを実行した

「ぼく、生きてる!ぼく、おおきくなって クジラに会いに行くんだ!」
稽古場を震わせるような大きな声で叫んだNさんは、泣いていた
笑顔で 泣いていた

振動が感動をよび
感動は振動になって伝わる

ああ、そうか、あなたはそれを伝えるのか
桜の便りといっしょにー3月28日、29日は本番



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