ようこそ、クラウンキャンプ・ジャパンへ!
こんにちは。ディレクターのロネ&ジージです。
今日は、クラウンキャンプ木曽(現在のクラウンキャンプ・ジャパン)を訪れてくださってありがとうございます。
私たちが、クラウンキャンプ・ジャパンのディレクターとメイン・インストラクターを務めています。
OPEN SESAMEのクラウンたち8名が、たどたどしい英語に不安を覚えながら、はじめてウィスコンシン大学クラウンキャンプの門をくぐったのは1997年でした。まさかそのときには、その後自分たちがそこで教え、アジア系クラウンとして初めてそのロゴを飾ることになるとは夢にも思いませんでした。
実際その後、クラウンキャンプで常任講師を務めた14年を通じて、私たちが学んだことは、クラウンの特殊な技術そのものをだけではなく、人と人との関わりのなかでその考え方を育てていくこと、そしてクラウンという文化のルーツを教わりました。私たちが、クラウンとしてクラウンキャンプで技術以外に教えられた大切なことは、ホスピタリティの精神、奉仕と友情そして共有です。
2022年8月16日に89歳で亡くなった、イギリスのアーサー・Veacoe・ペドラーは、バスター・キートンとパリのサーカスでクラウンをやっていた方です。ロネ&ジージは、幸運にも長きにわたりこのアーサーと交流があり、クラウンについての情報を多く受け継ぎました。
2023年3月19日、「ケアリング・クラウンの父」とも呼ばれた、ウィスコンシン大学クラウンキャンプの創設ディレクター、World Clown Associationの創設メンバーでもあった、リチャード・スノーバーグ博士が亡くなりました。2015年のクラウンキャンプ木曽(現在のクラウンキャンプ・ジャパン)では、貴重な講義とパフォーマンスをしてくれた彼の存在が、今もクラウンキャンプ木曽(現在のクラウンキャンプ・ジャパン)を見守っているようです。
クラウンは、日本にとっては外来の文化芸術で、今でも輸入されているとは言い難いジャンルです。
ウィスコンシン大学のクラウンキャンプの一番の良さは、クラウンがDNA的に根付いている場所で、その思考回路や哲学にどっぷり浸れることでした。ウイスコンシン大学クラウンキャンプが終了してしまったのは、本当に残念でした。が、新たなディレクターに引き継がれ、2017年から2023年まで、ウィスコンシン州のラクロスにあるViterbo Universityで、オリジナルのCLOWN CAMPとして、開催されました。(ディレクター:ケニー・アハーン)
アメリカのウイスコンシン大学クラウンキャンプから、公式にプログラム認可を受けているのは、アメリカ国外ではロネ&ジージが開催する「クラウンキャンプ・ジャパン」のみです。アメリカで講師を務めるにあたりパフォーマンスと指導の実績を高く評価していただいたということもありますが、同行したOPEN SESAMEのスクール生たちのレベルの高さに驚かれたという理由があったと聞き、とても嬉しく思いました。
日本でも「クラウンを勉強できるところはありませんか?」「常設クラスには遠くて通えないので、合宿形式の講習ができませんか?」というお問い合わせが、ずいぶん前から寄せられるようになりました。国内だけでなく、アジアエリアからの要望もありました。開催できる施設があるのか、コストの問題、そしてスタッフの問題などで、なかなか実施に踏み切れませんでしたが、2007年当時の木曽文化公園のスタッフとの出会いが背中を押してくれてました。こうして2011年、東日本大震災の3カ月後に、このクラウンキャンプ木曽(現在のクラウンキャンプ・ジャパン)はスタートしました。
いままで、クラウンをちゃんと学習したいと思う人は、航空運賃と1週間分の授業料約27万円を払って、アメリカのクラウンキャンプに学びに行っていました。
それ以外では、数か月のシーズン単位、年単位の各国のサーカス学校や、N.Y.などで開催される短期ワークショップなどを英語サイトで探して行く以外に学ぶ方法がなかったのです。しかも授業はすべて通訳なしの英語をはじめとして外国語です。貯金して頑張って海を越えて行っても、講義の部分のほとんどは、正しくは理解できないわけです。
そんな自分たちの経験から、日本語で国内で開催できれば、もっと学びたいという人に応えられると思っていました。
プログラムの開催にあたり、私たちはさらに多くの人に、クラウンの赤い鼻の哲学と奉仕の精神、クラウンの深い魅力、日本にはない考え方やコミュニケーションのハウツウを、知ってほしいと思っています。
クラウンの学習に終わりはありません。あなたが、どのジャンルのクラウンであろうと、プロでもアドバンスの方でも、ビギナーでも、あるいは「パフォーマンス自体はしないけれど、日常生活の中のクラウンでありたい」という方でも、 どなたでもこのクラウンキャンプ木曽で学べることがあり、有意義な時間が過ごせるかと思います。クラウンの基礎知識から応用まで、一緒にブラッシュアップしていきませんか?
オリジナルのプログラムは1週間ですが、日本のお休みを取れる状況を考えて、試行錯誤の結果、3泊4日のプログラムになっています。本国のプログラムに近づけるように、さらにポストプログラムという集中講座を4~5泊で実施しています。
また、手話通訳を用意するようになったことで、デフのクラウンも学習できるようになりました。
年によって、海外からの参加者もいます。
この短い時間でできることには限りがあります。できるだけ絞り込んだ内容にしたいと思っていますが、 「こんなことを知りたい」、「これを習いたい」などの声にもできるだけお応えしたプログラムを作りたいので、是非ご希望をお寄せください。
いままで、あるいは現在、どこでどんな活動をされていても、どの団体に所属していても参加ができます。クラウンキャンプ・ジャパンは、さまざまな違いを受け入れることを楽しく学習する、多くのクラウン学習者の交流の場です。プロでもアマチュアでも、入門者でも、日本でのクラウンキャンプの歴史を作るのは、あなたです。
たくさんの方たちとの出会いを楽しみにお待ちしています。
最後に、この場を借りて、快くクラウンキャンプの継承をサポートしてくれたリチャード・スノーバーグ博士(2023年に逝去)、多くを惜しみなく与えてくれた、アーサー・Vercoe・ペドラー、クラウンキャンプでたくさんの教えと影響を受けたすべてのインストラクターのみなさん、私たちにクラウンキャンプの存在を教えてくれたクラウンTAKKO、そして、背中を押してくださったみなさまに、心からの感謝をこめて。
クラウンキャンプ・ジャパン 2024
ディレクター Rone&Gigi
受け継ごうレガシー、磨こう笑いのスキルとホスピタリティ
祝12周年 クラウンキャンプ・ジャパンとは?
授業の内容、指導の方法、パフォーマンスの機会、とあらゆる面で優れたクラウン(道化師)の学習ができる合宿プログラムです。
日本に輸入されなかった、自己表現と欧米のユーモアの芸術表現を学び体験します。派手なメイクや衣装だけで、何もしていないように見えるクラウンですが、ゴールはその先にあります。欲しいのは包容力をスキルに変える力。
東日本大震災の年にスタートしたこのプログラムは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、延期と中止を繰り返しました。2022年10月には、2年延期にはなりましたが、10周年アニバーサリーをささやかに祝いました。
ディレクターは、コンビ結成34年を迎えるロネ&ジージ。国際レベルの表現スキルを学習できます。
3月19日に亡くなったリチャード・スノーバーグ博士のレガシーを受け継ぎ、笑いの溢れる時間で、現実的で冷静な視点、ユーモアあふれるコミュニケーションを身につけ、厳しい現実の問題解決をしながら軽やかに乗り切っていく技術を磨きましょう。すでにクラウンを学習している方は、厳しい現実にある日常生活の中でのクラウンの役割を再確認し、さらに笑いを磨く場にしてください。
ウィスコンシン大学クラウンキャンプ公認 唯一日本語で「クラウン」が学べる集中プログラム
今まで集中的にクラウンの学習をしたいと思ったら、年齢制限のある2年間以上の海外のクラウンの学校に入学するか、または1週間プログラムのウィスコンシン大学クラウンキャンプ(現Viterbo大学クラウンキャンプ)に参加する以外に方法はありませんでした。
このウィスコンシン大学クラウンキャンプは、OPEN SESAMEの附属スクールのプロ養成コースでは全員で参加する必修プログラムでしたが、往復の飛行機代やアメリカ国内での移動にかかかる交通費など、28万円近いコストがかかる上に授業はすべて英語だったため理解できるのはよくて半分でした。(ロネ&ジージのクラスを除く)。そして、航空運賃、燃料サージャーの高騰により、さらにコストがかかるようになりました。
そして、せっかく誰でも学習できるという機会だったこのプログラムは、2023年をもって終了しました。
国内で、国際的にも最先端の研修プログラムを、日本語で理論と実技をどちらも学習することができる集中プログラムは、このクラウンキャンプ・ジャパンだけです。
2018年。木曽福島駅のホームで駅長さんと。クラウンキャンプ木曽では、まじめに「バカになること」を学習して、実際に試してみて、さらにユーモアの視点を磨きます。好奇心があって見たことがないものを「おもしろい」と思える心のゆとりを育みましょう!
クラウンキャンプ木曽では、さまざまな言語が飛び交います。英語、手話、日本語など、それぞれの違いをお互いに尊重することがバリアを越えることだと学習します。標準で土日コースには手話通訳が付きます。英語は講師が通訳をします。メインプログラム、ポストプログラムで手話通訳が必要な方はお申込みのときにその旨明記してください。
メインプログラムの公演の後。年齢や性別、肩書き、言語の違いなどを越えて、「どんな人(キャラクター)?」だけが問われる珍しい世界。
クラウンを教えるインストラクター
14年に渡りアメリカでウイスコンシン大学クラウンキャンプの講師を務めたロネとジージは、そのバックステージともえいる運営の裏側から、さまざまなスタッフやインストラクターとかかわり、ディレクターのリチャード・スノーバーグ博士やサブ・ディレクターのリー・マラリー博士の下でプログラム運営のスタッフの条件を学習してきました。
クラウンを教える「教え方」は、日本にない方法論を使うため、国際的に見てもパフォーマンスと指導の両方ができる人材は実は、なかなかいないというのが現実です。
ということで、世界でもトップレベルのインストラクターでもあるロネ&ジージがディレクターとしてプログラムをけん引します。何人もの、アワード・ウィナーを育てた指導力にも定評があります。
クラウンキャンプ・ジャパンは、講師のロネ&ジージと、そして何人もの運営スタッフに支えられているのです。インストラクターやスタッフは、アップデートがあります。どんなスタッフがいるのかお楽しみに。
Gigi ジージ
(メインプログラムと集中講座の講師)
それぞれの個性を引き出し魅力的なクラウンに育てるうえでは、右に出る人はいない。
クラウンカレッジ・ジャパン卒業後、ウクライナ国立サーカス・クラウン・エストラーダ・カレッジやノーラ・レイのもとでクラウンを学ぶ。1990年Roneとともに今年30周年を迎えるOPEN SESAMEを結成。独自のクラウン教育システムは、14年にわたり講師を務めてきたウィスコンシン大学クラウンキャンプでも高い評価を受けている。OPEN SESAMEの脚本・演出・出演の、付属スクールの主任講師をつとめる。
メインプログラムではショーの構成、ポストプログラムではショーの脚本演出、本番での音響を担当。
モンテカルロ国際クラウンフェスティバル銀賞ほか、受賞歴多数。
著作に、絵本「おちてきた、きらりん」。
Rone ロネ
(メインプログラムと集中講座の講師)
指導を受ける側はプロ、アマを問わず、わかりやすい指導で飛躍的に伸ばす天才。
6歳の初舞台で芸能人生をスタート、クラウンカレッジ・ジャパン卒業後、ウクライナ国立サーカス・クラウン・エストラーダ・カレッジやイギリスのノーラ・レイのもとでクラウンを学ぶ。経験と知識に裏打ちされた和洋折衷のクラウンの演技論はユニークでわかりやすい。14年にわたり講師を務めてきたウィスコンシン大学クラウンキャンプなど、海外のアーティストたちに刺激を与え続けている。
メインプログラムではSE(効果音)、ポストプログラムでは作品作りの指導と本番でのSEを担当。
モンテカルロ国際クラウンフェスティバル銀賞ほか、受賞歴多数。著書に「笑いの天使 クラウン講座」。
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サポート・スタッフ
Maggie マギー
(クラウンキャンプ・ジャパン事務局スタッフ)
運営スタッフとして参加者のみなさまをサポートします。また、生涯学習のひとつとして学習を続けているクラウンではパフォーマンスをすることも。
ロネ&ジージのサウンド・スタッフとして、国内外のツアーには必ず同行している。
World Clown Association ソロ・パフォーマンス部門優勝
サーカス・ミュージアム(バラブー、ウィスコンシン州USA)のBig Topでソロアクト